Back to Yngwie Top Page


宣伝(by Spitfire)


2000/10/10 Yngwieのアメリカレーベル復活にあたっての紹介文
→SEE ORIGINAL(English)


アメリカ市場に告ぐ!YNGWIE伝記...“伝説の復活”
by Martin Popoff, 2000年10月

本質を見極める魂が、存在し続けた。メタル界の天才、YNGWIE MALMSTEENの驚異的な経歴は、止まることを知らない。今となっては、彼自身非難している伝説的ロックアルバム、(MAGNUM OPUS)、驚きと生産性に富み、非常に興味深いカヴァー・アルバム、(INSPIRATION)、そして、かつてない極上の想像力でメタルとクラシックの融合と評価された彼のクラシック作品、(CONCERTO SUITE)。これらの奇跡的な作品は世界中で高い売上をあげ、一線を画して来たのである。その間、彼のメタルへの愛情は定着し、飛躍を遂げてきた。まずは、'98年(FACING THE ANIMAL)、そして、炎のごときソロを披露した狂人的名作の'99年(ALCHEMY)である。耳を劈くようなパワーロックの先端で、YNGWIEはここにいる!という存在感を知らしめてきた。遠い昔のSTEELER時代から、通算15枚のアルバムを経て、リズミカルな旋風‘00年発表の(WAR TO END ALL WARS)まで。
誰しも軽率に“天才”と言う言葉を投げるべきではないし、既成概念からすると、MALMSTEEN氏は違うのかもしれない。しかし、深く掘り下げて見るが良い。彼の特異性、確固たるギター精通性を。すると彼に軍配が上がるというものだ。彼は全曲作詞、作曲を手がけ、(彼は飽くことの無い、本の虫)、そして、(WAR TO END ALL WARS)での大胆さ、飾り気の無さ、衝撃的なザクザク音、音色、この心地良さを描き出すために、彼自身の全てを賭けた完璧な完成度によって証明されるように、大したプロデューサーでもある。YNGWIEの博識、視野の広さ、そしてクラシック音楽の理論や慣わしにおける理解力、これらを積み重ねれば、そこには疑いようもない、最低でも音楽の天才と呼べる人物が浮かび上がってくる。
多分、80年代初期のYNGWIEだったら、(自伝的な"WILD ONE"を聴いて欲しい。)それを自分で口にし、何かにつけて酔った勢いで記者を汚く罵ったかもしれない。しかし、新のYNGWIEは実に控えめで、愛想が良く、分別があり、家庭を持ったことで、成長し、かつてのメタルギターアーミーのリーダー、そして、孤独、無鉄砲な様は、過去の姿である。YNGWIEは現在自分の音楽について、とても正直に語り、何よりも大切な事は、人々が彼の見解を話題として取り上げることまた、その過程を彼が楽しんでいるという事だ。
『(WAR TO END ALL WARS)は、とても楽しく作ったアルバムだったよ。人間の摩擦が何もなかったんだ。過去には半分作ったところで、メンバーをクビにしなければならかったレコードがたくさんあった。それから、もう2度と起用することのない共働プロデューサーの存在とかね。けれど、今回は本当に全く問題なく進んだよ。俺達はすごく楽しんだし、また、そこにはたくさんのインスピレーションがあった。俺は、録音した通り、山ほど素材を書いたんだ。いくつかのインストゥールメンタルは実はスタジオで書いてね。作詞は俺が全て、同時進行でやったんだ。MARK(BOALS−ヴォーカル)にこう言うのさ。‘さぁ、どの曲からやろうか?よし、分かった。俺が詩を書いておくから明日来てくれ!’とにかく全てとても啓示的な進行だったんだ。』
『(ALCHEMY)は意識的にギターを前面に出そうとして作ったアルバムだった。完璧なギターレコードとしてね。』YNGWIEはこう説明しながら、(WAR TO END ALL WARS)について語り始めた。
『この新しいアルバムにおいて、構想とかそういったものが全く無かったんだ。ただ頭に浮かんできたんだ。分かるかい?そして、それらが、とても、とても良い曲になっていったんだ。すごく気に入っているよ。それから、意図的にしようとかしないとかに関係無く、何曲か結構怖い、ちょっとしたインストゥールメンタルもあるんだ。だからよく出来たレコードなんだが、同時にとてもMALMSTEEN的でもある。それと同時に、新鮮さも感じられるし。とても予測のつくものではないよ。結局は、音楽自信が語らなければならないのさ。俺は自分の音楽を言葉に置きかえるのが苦手なんだ。(笑)』
しかし、もちろん、YNGIWEの流れるアルベジオの唸りは、曲の質以上に、最終的には彼の凄まじいテクニックを示す最高の舞台はどこであるかを明白にしている。信じがたいことだが、YNGWIEの(WAR TO END ALL WARS)でのソロは全て即興のインスピレーションである。『一つじゃないね。』そう言ってYNGWIEは打ち明けるように、いくつかのソロ小節が事前に作られていたものなのかについて答えた。『ロール・テープとでも言えるかな。俺はただ狂ったように弾いて、それがソロになるんだ。完全な即興(インプロヴァイズ)だよ。ただ、もしかすると、たまにちょっとしたハーモニーが、ソロの中に聞こえるかもしれない。それは、何かと言うと、時々、インプロヴァイズする時に、特に俺が好きなメロディーやリックがパッと頭に浮かぶんだ。そして、それらを俺があらかじめ作っておいたパートの上に後からハーモニーとして付け足して行くんだ。まぁ、確かに事前に書いたアルペジオやクラシカルなパートもいくつかあるけど。でも、俺はそれらをソロとは考えないんだ。単に曲を構成する一部であり、ソロに関しては、完全なフリーフォーム(自由形式)だ。』
しかし、YNGWIEのバンドの団結力と技術の高さによって成し遂げられた結果生まれた楽曲の素晴らしさこそが(WAR TO END ALL WARS)であり、ギターファン同様、音楽ファンにも喜びを与えてくれるのは間違い無い。今回のアルバムでは、いつもよりキーボードが少ないとYNGWIEは言っていたが、やはりキーボーディストのMATS OLAUSSONを賞賛したい。ドラマーのJOHN MACALUSOに関しては、『JOHNは音的には、色々と手を加えないとな。何故ならJOHNはこの手のスラッシーな狂ったドラマーだろ?やつは、いつもドラムを叩きに街へいくんだぜ!』とYNGWIEは言う。
(WAR TO END ALL WARS)から驚異的な作品をみてみよう。"CRUCIFY"の中で、YNGWIEは2種類のシタールを弾いている。YNGWIEはさらに、このアルバムで全曲のベースを弾いており、"BAD REPUTATION"にいたっては、ちょっとしたリード・ヴォーカルもとっている。『実は、このレコード全体を通して、可笑しな事をやったんだ。』YNGWIEはこう明らかにした。『俺はピックアップに向かって叫んだり、マーシャル・アンプを通して叫んだり、奇妙なことをやっているんだ。バック・ギターも少し入ってる。過去、どのアルバムでも使っていたナイロン弦のアコースティック・ギターは今回弾かなかった。ステンレス・スチール弦のギターを使った。それから、歌詞にいたっては、とても大胆だと思う。凄く個人的な内容だし。まさに俺がしゃべってるみたいだよ。聞こえてくるのは、俺自信のことなんだから。(笑)何も作為的なものは無いけれど、例外は、"THE WIZARD"かもしれない。あれは、作り話だ。』ちなみに、"THE WIZARD"には、(過去およそ22年間漂い続けていた)彼の音楽テーマが盛り込まれている、とYNGWIEは、示唆した。
そして、彼が作為的なものは無い、と言うように,"BAD REPUTATION"と"WILD ONE"は、彼自身の事を書いた曲。"CRUCIFY"と"MASQUERADE"は彼自身の体験や揶揄に包まれた失望について書いた曲である。(WAR TO END ALL WARS)では、音楽業界の醜い面まで、深く掘り下げている。YNGWIEはこれについて、『この曲は基本的に、お前ら、勘違いも良いところだ、と言っている曲。これは俺が勝つ戦いだ。』と、言っている。
"MIRACLE OF LIFE"は、このアルバムの歌詞の中でも最高で、彼の今までのバラードの中で最も素晴らしいと思われるアレンジと重なり合っている。『"MIRACLE OF LIFE"は、根本的には、俺の人生についての曲。この世に生まれて、両親が死に、そして自分の息子が授かる。幻しみたいなことさ。とても素晴らしいことだけど、恐ろしいことでもある。俺には、今2歳半の息子がいる。素晴らしい事だけど、未だに幻を見ているのかと思うよ。(笑)この曲には本当に満足しているよ。まさにだた自然と美しく仕上がったんだ。説明できないよ。』
楽曲は、YNGWIEの向上した巧妙な歌詞を、がっしりと支える柱となっている。(WAR TO END ALL WAR)では主に断固たるスピードとパワーメタルの混合から成り、一部、ハードロックの領域に入り込む。例えば、"BAD REPUTATION"、この曲はYNGWIE自信、『どちらかというとストレートで、キャッチーで女性のバック・ヴォーカルが入っている。』と語っている。"MASQUERADE"にも、同じような即座に認識できる要素がある。『でも、あの曲には、すごくバッハ調のコード進行が入っているんだ。ヘビーメタル調の中で、あまり目立たなくなっているけどね。』"WILD ONE"は、(怖いちょっとしたインストゥールメンタル曲)のうちの一曲に続き、唸りながら、飛び込んでくる。そのイントロとなる曲について、YNGWIEはこう語る。『"PRERUDIUM"は興味深い曲で、もしかすると俺が今までやった中で一番オーケストラ調な楽曲かもしれない。そして、この曲、"WILD ONE"、これはヘヴィーで、凄くロックしてて、アップ・テンポな曲だ。歌詞は俺のことで、アメリカに来て、よし、やりたい事がたくさんあるし、上手くやって行けそうだ、と実感したときのことだ。』
そして、"MIRACLE OF LIFE"の他に、YNGWIEは、"CRUCIFY"をこのアルバムの中で誇れる曲として挙げた。『この曲は、俺のお気に入りの一つだ。何が面白いかと言うと、最近、ヘヴィーなサウンドを得るために、チューニングを下げてやるバンドが多いだろう?実は、それをこの曲でやったんだ。俺も長いことやって来たけど、大抵、みんな、チューニングを下げるとバーコードをガッ、ガッ、ガッと凄くヘヴィーに低音で弾くんだ。だから、俺は、「分かった、じゃあ、何か違うことをやろう。」そう思って、チューニングを下げた弦で、速いリックを弾いたのさ。』
このレコードの最後には、少なくとも、ヨーロッパとアメリカの聞き手にとって(日本盤には、代わりにインストゥールメンタルが2曲入る)、ショッキングかつYNGWIEのちょっとしたユーモアが入った"BLACK SHEEP OF THE FAMILY"という曲がある。『俺の友達がスタジオに来たんだ。スウェーデン人で、POLICEのカヴァー・バンドをやってるやつがね。彼は、休暇でマイアミに来てて、俺達は2,3杯酒を飲んだんだ。その後、上のスタジオへ行って、このレゲェをドラム・マシーンに合わせて演奏したんだ。かなり可笑しい曲だと思うよ。多分、この曲だけ聴いたら、みんな笑っちゃうだろうね。俺もそう望んでるよ。』
これ程の作品を陽気に、最後に均衡の取れた方法で締めくくるとは…。天才YNGWIE、彼は、結局、これからやってくる権力による威圧を振りきり、極上の優雅さとメタル狂としての、エリートの姿を完成させるであろう。煙が晴れて、全ての戦いを終わらせる戦い(WAR TO END ALL WARS)が終わった時、この男とそのバンドこそが、クラシック音楽とメタルをクラシックメタルへ融合させようと奮起する全パワーメタル主張者たちを跳び越えて、メタル界の頂点に君臨することが明らかになるであろう。(WAR TO END ALL WARS)の後、誰一人、反抗せず、又、否定もしないであろう。これこそが、究極のロック王の合金が創られる場所であり、城であるのだから。

(翻訳をkyokoさんにお願いしました!
ThanK you very much "kyoko" for your very cool translation !)






Back to Yngwie Top Page